1. なぜ私はベランダガーデニングをやめたのか?
かつて私は、ベランダいっぱいに鉢植えやプランターを並べ、季節の花やハーブを育てるのが日課でした。でも、ある日ふと思ったのです。「なぜ、こんなに疲れているんだろう?」
水やりの時間は毎日欠かせず、土の管理、虫の発生、風による鉢の転倒…。休日も落ち葉掃除に追われ、ベランダはまるで小さな畑のよう。癒されるはずの空間が、だんだん「義務」のように感じ始めていました。
決定的だったのは、夏の暑さで植物が次々と枯れてしまったこと。朝晩の水やりが欠かせず、旅行も気軽に行けない。ふと、「本当に今の自分に合っているのか?」と立ち止まり、ベランダガーデニングをやめる決断をしました。
ガーデニングをやめたことで感じたのは、「スペース」と「気持ち」のゆとり。空いたベランダに椅子を置いて、風に当たるだけでも贅沢な時間に変わったのです。

2. よくある「やめた理由」|他の人はどうだった?
私だけではありません。SNSや知恵袋、ブログなどを見ていると、「ベランダ ガーデニング やめた」という体験談は意外に多く見つかります。
● ある主婦(40代・都内マンション住まい)の声: 「洗濯物に花粉や土ぼこりがつくようになって、家族から不評に。虫も発生して、苦情が出る前にやめました。気を遣いすぎて、楽しむ余裕がなかったんです」
● ひとり暮らしの女性(30代・会社員): 「仕事が忙しくなると水やりを忘れがちで、結局枯らしてしまうことが多くなってしまいました。見るたびに罪悪感があって、ストレスに感じるようになって…」
● 夫婦共働きの男性(50代): 「ベランダでトマトを育てていたけど、夏の高温で失敗。手入れも思っていた以上に大変で、“食費節約”には程遠かった(笑)。それよりも休憩スペースとして使ったほうが気持ちが楽になった」
● 子育て中のママ(30代): 「子どもの安全を考えて鉢をどけたら、ベランダが一気に広くなって。転倒リスクや誤飲の不安がなくなり、毎日の育児が少し楽になりました」
● ペットと暮らす家庭(40代・女性): 「猫が土を掘ってしまったり、植物をかじって体調を崩すことが続いて、やむなく撤去しました。今はペットと過ごしやすいベランダに模様替えして快適です」
多くの人が「理想と現実のギャップ」「生活の変化」によってベランダガーデニングをやめる決断をしていることが分かります。

3. やめて後悔した?それともスッキリした?
「せっかく育てていたのに…」「全部やめるのはもったいない」といった声も確かにあります。でも実際には、「思い切ってやめてよかった」と話す人が圧倒的に多いのです。
私自身、ベランダガーデニングをやめた直後は“寂しさ”がありました。朝起きてベランダに花が咲いていないのは、どこか物足りなく感じました。
けれどもその一方で、「あれ、朝がゆっくりになった」「水やりに追われなくていい」という開放感も強く、心のバランスが整っていくのを感じました。
● 別の体験談(60代・女性): 「体力的にも腰がつらくなってきて、思い切って花を減らしました。今はフェイクグリーンや観葉植物を室内で楽しんでいます。気負わずに済むし、気が楽になりました」
● 実例:30代・ワンルーム暮らしの女性 「植物が枯れたり土がこぼれたりするたびに掃除が大変で、いつのまにか“負担”に感じてしまっていました。思い切って全て処分してみたら、朝の空気の入れ替えが気持ちよくて。“空間の余白”も癒しになるんだと知りました」
● 実例:共働き夫婦の40代男性 「妻と一緒に始めたガーデニングだけど、気づけば世話は私だけ(笑)。やめてからは、週末に2人でベランダでコーヒーを飲む時間ができました。植物がなくても、ベランダは心地よい場所だと再発見しました」
ガーデニングをやめることは“失敗”ではなく、生活スタイルに合わせた柔軟な選択肢のひとつなのだと、私は今では前向きに捉えています。
4. それでも植物は好き|やめたあとに残した“癒し”
完全に植物を手放したわけではありません。私が残したのは、小さな多肉植物とミニ観葉植物たち。場所を取らず、水やりも週に1回程度でいい。何より、そこに“緑”があるだけで癒されるからです。
● 玄関に置いたガジュマルの鉢 ● キッチンの窓辺のポトス ● 棚の上にちょこんと並べたセダムの鉢
これらは、以前のように“頑張らなくても育てられる”存在です。ベランダガーデニングをやめたことで、「世話をしすぎなくても、植物と付き合える」という新しい距離感を見つけました。
やめたことで、自分にとって心地よい植物との向き合い方を知ったのです。

5. 続けたい人へ|ベランダガーデニングの“ゆるい続け方”
やめたことは決して後悔していませんが、「もしあの頃、もう少しゆるく続ける工夫を知っていれば…」と思うこともあります。ここでは、忙しい人やスペースが限られている人でも無理なく楽しめる“ゆるガーデニング”のアイデアをご紹介します。
● 少数精鋭で楽しむ
「5鉢→1鉢」に減らすだけでも気持ちはずっと楽になります。選ぶなら丈夫で管理がラクな植物を。たとえば:
- アイビー:日陰にも強く、乾燥にも比較的耐える
- 多肉植物:水やりは週1でOK、見た目も可愛い
- ハーブ類(ローズマリー・タイムなど):使える+育てやすい
● 自動水やりグッズを活用
旅行や忙しい日に重宝するのが、ペットボトル給水器やタイマー式の自動潅水システム。100均でも手に入る便利アイテムで、負担がぐっと減ります。
● プランターではなく吊り下げ式で空間を使う
床置きが難しい場合は、壁掛けプランターやハンギングバスケットを活用してみましょう。空間に余裕ができ、掃除もしやすくなります。
「やめる」か「続ける」かではなく、「減らす」「ゆるめる」という選択肢もあると知っておくことで、気持ちも楽になります。
6. やめたあとでも楽しめる!別のグリーンの取り入れ方
ベランダガーデニングをやめても、植物や自然とのつながりを完全に断つ必要はありません。実際、私も“土いじりのないグリーンの楽しみ方”を見つけてから、気軽に緑を感じられるようになりました。
● 室内グリーンでインテリアに癒しを
窓際やリビングに小さな観葉植物を置くだけで、部屋の雰囲気が柔らかくなります。おすすめは:
- モンステラ(南国風で存在感抜群)
- パキラ(風水でも人気)
- サンスベリア(空気清浄効果あり)
● フェイクグリーンで手間ゼロの癒し
最近は本物そっくりのフェイクグリーンがたくさんあります。ほこりを払う程度の手入れでOKなので、忙しい人や高齢者にもぴったりです。100均やインテリアショップで手軽に手に入ります。
● ドライフラワー・ボトルグリーンを飾る
スワッグやリース、ボトルに詰めたグリーンオイルなども人気です。インテリアのアクセントにもなり、長く楽しめるのが魅力。季節ごとに飾る内容を変えれば、飽きずに楽しめます。
ガーデニングのスタイルは“外に鉢を並べること”だけではありません。暮らしに合ったスタイルで、無理なく続けることが、長く植物を楽しむ秘訣なのです。

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7. まとめ|ガーデニングを“やめる”のは終わりじゃない
ガーデニングをやめたとき、最初は「負けたような気がする」と感じる人もいるかもしれません。でも実際は、生活の変化や気持ちの変化に正直になって、自分にとっての最適なスタイルに近づいたということ。
植物を育てることだけが“ガーデニング”ではありません。 緑に癒されたり、空間に心地よさを感じたりすることも、立派な自然との向き合い方です。
やめたことをきっかけに、新しい楽しみ方や、より心地よい暮らしに気づく人もたくさんいます。
ベランダガーデニングとの付き合い方に「正解」はありません。 “続ける”のも、“やめる”のも、“形を変える”のも、すべてあなたの暮らしと心に合っていれば、それがベストな選択なのです。